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タクティールケア実践記録からみる効果の内容分析|女性用性感マッサージ

タクティールケア実践記録からみる効果の内容分析|女性用性感マッサージ

Ⅰ.緒  言
タクティールケアは,施術者の手で背部や手部・足部を『柔らかく包み込むようにゆっくり触れる』ケアである。
タクティールとは,ラテン語の『タクティリス(Taktilis)』に由来する言葉で,『触れる』という意味がある(田嶋,2007)。スウェーデンで,1960年代に未熟児医療から始まり,1996年には,認知症緩和ケア教育専門機関「王立財団法人シルヴィアホーム」が認知症ケアの実践的な方法として初めて導入し,90年代後半に各地に広まった。そして,認知症に限らず,がんの緩和ケア,糖尿病,脳卒中,未熟児医療,障害児医療,ストレスケア,ドメスティック・バイオレンスケア,幼稚園や小学校におけるストレスケアなど,多岐にわたって活用されている(タクティールケア普及を考える会,2008)。
スウェーデンにおけるタクティールケアに関する研究は90年代後半より本格的に行われ,認知症高齢者のウェルビーイングの改善(Socialstyrelsen, 1998)や集中治療室入院患者の循環動態および精神状態の安定Henricson,Ersson, Määttä, Segesten, and Berglund, 2008)や満足感・希望をもたらす効果が期待でき(Henricson, Segesten, Berglund,and Määttä, 2009),妊娠中の吐き気や嘔吐の改善(Ågrenand Berg, 2006),不眠症や頭痛,運動障害などで治療中の患者の症状緩和など,タクティールケアは代替または補完セラピーとして不安やストレスを軽減しそれに伴う症状を緩和する(Andersson, Törnkvist, and Wändell, 2009)と報告されている

日本には2005年に認知症高齢者への緩和ケアの一手法として,効果・手技が紹介され,安心感や穏やかさをもたら
す作用や睡眠の改善,痛みの緩和,ケアを受けた人と行った人の絆が深まる効果が期待できるということで,医療・
介護関係者の注目度は高まり,現在では,病院,介護施設など国内100か所以上で導入されている(タクティール
ケア普及を考える会,2008)。効果の検証においては,認知症疾患病棟における高齢患者の知的機能や感情機能の
維持および攻撃性が改善されたとの比較研究報告(Suzuki,Tatsumi, Otsuka, Kikuchi, and Mizuta, 2010),入院中の認知症高齢患者の睡眠導入の改善事例(田端,2008)や介護老人保健施設での認知症高齢者の活動意欲や意思表示の改善事例(稲野,2009),訪問看護での不穏状態の改善や疼痛緩和とともに患者・家族との信頼関係が構築できた事例(木本,2009)など報告されているが,事例報告が大半を占めている。
タクティールケアは,ケアとして質の維持のために一定の圧力や速度,方法で触れるようになでる手法を習得する必要はあるが,指圧やリフレクソロジーなどと違い,特定のツボや筋肉を意識する必要はないことから,解剖生理学的な知識や特別な道具,熟練した技術がなくても施行可能である。看護職のみならず,介護職や介護に携わる人に普及できる手法として,その効果を検証することは意義があると考える。
そこで本研究では,タクティールケアの実践記録(以下,実践記録)に記載された施術対象者の状態や発言内容を“反応”として内容分析し,臨床および介護現場での活用に向けての効果を明らかにすることを目的とした。

Ⅱ.研究方法
1.分析対象
平成21年1月に,日本スウェーデン福祉研究所主催の2日間のタクティールケアⅠコース(手・足・背中)を修了
した5名(看護師免許取得者)が,認定取得のための実習として平成21年1月~平成22年1月の1年間に実施したタ
クティールケアの実践記録(延べ569回施術)を分析対象とした。実践記録の記載項目は,施術日時,施術部位,施
術場所,施術対象者の施術前・中・後の状態および発言内容であった。
タクティールケアのコース修了から認定取得までは,実習として50時間の実践(施術対象者は5名で,1名につき
10時間)が課せられ,その後に認定試験を受験する。施術対象者は,5名のうち2名は認知症高齢者あるいは疾患を
患っている者であることが条件であった。施術者は各自で,家族,知人,入院患者等を施術対象者として,タクティールケアの方法および所要時間,タクティールケアⅠコース修了後の認定試験前の実習期間であること等を説明し,本人の承諾を得て実施した。認知症高齢者に対しては家族の承諾も得,入院患者に関しては主治医の許可を得て実施した。また,タクティールケア技術の質の保障を目的に,施術者はそれぞれ施術対象者となって,一定の圧力や速度,方法で施術されているかの確認を行った
2.施術方法
タクティールケアの施術部位は,背部,手部,足部である。背部は衣服の上から,手部と足部はオーガニックオイ
ルを塗布して,直接,皮膚を一定の圧力や速度,方法で触れるようになでていった。施術時間は背部10分,手部と足
部各20分で,施術場所は,施術対象者の自宅や病室,高齢者施設,大学の研究室や実習室等であった。
3.分析方法
実践記録に記載された施術前・中・後の施術対象者の状態や発言の内容を電子テキスト化した。形態素解析ソフト
『茶筌』により単語レベルに解析し,出現頻度を計測した。
次に「反応を表す単語(名詞および形容詞)」に連動する文脈をコロケーション解析(KWIC Finder)により抽出し
た。文脈ごとにコーディングを行い,コード化したタクティールケアによる反応は類似性に基づきカテゴリー化分
類した。カテゴリー化分類の際には,タクティールケアを研究しており,質的分析の経験豊富な共同研究者と整合性
やフィット性について意見交換を繰り返し,信頼性・妥当性を確保するように努めた。

4.倫理的配慮
金沢医科大学疫学研究倫理審査委員会の承認(No.70)を得て行った。施術対象者に口頭および書面で,実践記録
を研究目的で使用し学会等で公に発表すること,匿名性を確保することなどを説明し,同意書の署名をもって同意を
得た。実践記録は個別認識を記号化し用いた。
Ⅲ.結  果
研究には,同意が得られた25名の実践記録(述べ569回分)を分析した。施術対象者の年齢は13~85歳(平均55.4±21.4歳),男性8名,女性17名,タクティールケア施術回数は,背部210回,足部194回,手部165回であった
(表1参照)。
分析の結果,タクティールケアの反応として,【 心地よかった】【リラックスした】【穏やかになった】【眠気を催した】【夜よく眠れた】【積極性が増した】【温かくなった】【温かさが持続した】【熱くなった】【痛みが和らいだ】【腸の動きが変化した】【便通がよくなった】【唾液が増えた】の13カテゴリーが生成された(表2参照)。
以下,カテゴリーは【 】,サブカテゴリーは〈 〉,生データは「 」として示し説明する。
1.【心地よかった】
〈気持ちよかった〉では,「気持ちよかった」「気分がよくなった」「すっきりした」という主観的で快の表現としての発言記述が圧倒的に多かった。〈気持ちよさそうにしていた〉は,施術者が施術対象者の表情や態勢を観察し
て,「気持ちよさそうにしている」と客観的にとらえていた。〈手のぬくもり・優しさを感じた〉は,「手のぬくもりが伝わってきて心地よかった」「ゆっくりていねいに触れられて優しさが伝わった」「自分がとても大事にされていると感じられた」など,施術者の手で背部や手部・足部を柔らかく包み込むようにゆっくり触れるタクティールケアの手から伝わるぬくもりや優しさを心地よいとする反応がみられた。
2.【リラックスした】
主観的な反応として,「のんびり休むことができた」「ケア中は安心して,ゆったりした気持ちになれた」「リラックスできた」「癒されていくって感じがした」など,〈くつろげた〉とする反応があった。施術者による観察では,「施術中,徐々に顔の筋肉が緩んできた」「足先の緊張がとれ,次第に柔らかくなってきた」「施術途中から身体が傾くほどに緊張がとれてきた」など,〈筋肉の緊張が緩んだ〉として,施術対象者の顔や手足,身体の筋肉の緊張がほぐれた状態が客観的に記述されていた。
3.【穏やかになった】
〈優しい表情になった〉では,施術者の観察からは「施術前はイライラした様子で日ごろの不満を語っていたが,
施術後は眉間のしわがなくなって穏やかな表情になった」「にっこり笑って施術を受けてくれるようになった」とあ
り,家族の感想として「最近,顔つきがやさしくなったように思う」「笑顔が多くなった」などがあった。同様に,
〈怒らなくなった〉では,「最近,怒鳴る回数が減ったような気がする」「いままでは入浴後の爪切りを嫁がしようとすると怒ってばかりでなかなか切らせてくれなかったのに,近ごろは怒らないで爪を切らせてくれるようになっ
た」など,施術者や家族が認知症高齢者の表情や感情,行動の変化に気づいた記述があった。〈落ち着いてきた〉で
は,施術者の観察からは「普段は5分もじっと座っていることのない認知症高齢者が,最後まで腰を浮かすことなく
施術を受けてくれた」「もういいと言いながらも,背中の施術は最後まで受けてくれた」などと,施術中は落ち着いてケアを受けている状態が記述されていた。また,家族からは「最近,リビングや台所をうろついたりすることが
減って,ソファに座っていられるようになった」と,普段の生活行動にも落ち着きがみられるようになったことがう
かがえる記述があった。
4.【眠気を催した】
眠気に関しては,「ケア中に眠ってしまうことはなかったけど眠くなった」の〈眠くなった〉から,「ケアの途中
から眠ってしまった」「気がついたらケアが終わっていた」などの施術対象者の発言や,「寝息をたてて眠っている」「いびきをかいて眠っている」「身体が左右に揺れ始めた」などの施術者が観察した状態など,〈施術中に眠った〉があった。施術中に眠ってしまった施術対象者のほとんどは,施術終了の声かけによって「すっきりした」と覚醒していたが,なかには,施術途中から眠り始め,終了の声かけに対しても覚醒せず,椅子に座ったまま1時間以上眠っていたり,夜に施術したケースでは,ベッド上で施術後そのまま朝まで眠ってしまったりした〈施術後も眠っていた〉があった。タクティールケア施術中に眠ってしまい,その後1時間以上眠ってしまったケースで,「タクティールケア後に眠ってしまったせいで,夜間眠れなくなった」との発言があった。
5.【夜よく眠れた】
夜間の睡眠に関しては,「ケアを受けた日の夜は寝つきがよかった」「夜はいつのまにかスーッと眠れるように
なった」など,〈寝つきがよくなった〉と表現しており,睡眠導入効果の反応が得られた。また,〈途中覚醒が減っ
た〉では,「ケアを受けるようになってからは,夜中に目が覚めることが少なくなった」「ケアを受けた日は,夜間
の排尿に起きなかった。よく眠れた」など,睡眠の中断が減少したことで,夜間よく眠れるようになったとの反応が
あった。
6.【積極性が増した】
高齢者の行動の変化として,施術者からは「施術中や施術後に,若いころの話をしてくれるようになった」や,家
族からも「昔の話が次々出てくるようになった」「昔のいろんなエピソードを笑いながら語ってくれるようになっ
た」など昔話が増えたり,「不安なことや不満を口に出して表現するようになった」「自分のしてほしいことを言う
ようになった」など自分の思いを口に出すようになったりしたなど,〈口数が増えた〉の変化がみられた。また,〈行動範囲が広がった〉では,施術対象者の発言として「杖をつかずに玄関まで歩くことができた」「足の運動をしたり,家の周りを散歩したりするようになった」などや,家族からは「自分の部屋に閉じこもっていることが多かったが,最近は自分からリビングに出てきて家族と話すようになった」「自分で動こうとする様子がみられるようになった」など,高齢者が自ら動こうとする変化が記述されていた。〈やる気が湧いた〉では,施術対象者から「明日も育児をがんばろうという気持ちになった」「疲れがとれて仕事のやる気が出た」など言葉が聞かれた。
7.【温かくなった】
温かくなったとした反応のなかで,「手先・足先から温かくなってきた」「背中の触れられたところから温かく
なってきた」など,〈触れたところから温かくなった〉が多かった。また,背部は手部や足部に比べて,「身体の奥
から温かくなってきた」「身体の芯からポカポカしてきた」など,〈身体の内側から温かくなった〉という反応がみられた。温まり方としては,「だいたい,施術5分くらいから温かくなった」と施術中盤あたりから温かくなったという反応や,「施術途中から徐々に温かくなった」「施術後半になるほど温かくなった」など,〈徐々に温かくなった〉とタクティールケアが始まってから徐々に温かさが増していく反応であった。
8.【温かさが持続した】
「足の温かさがずっと続いている」と足の温かさが持続しているとの表現や,「足はマッサージが終わってからも
1~2時間くらいは温かかった」から「半日以上は温かさが持続した」「足は24時間後も温かかった」など,具体的
に温かさの持続時間が示されていた。温かさの持続時間に差はあるものの,〈施術後1~24時間温かかった〉と,施
術後長時間にわたって足部が温かくなり,その温かさが持続していた。また,足部のタクティールケア後に,「ケア
中よりも終わってからのほうがだんだん温かくなってきた」「ケア直後より1時間くらいたったほうが温かい」など,〈施術後のほうが温かくなった〉という反応もみられた。これらの施術対象者の発言記述は,足部の施術後に集
中しており,「電気毛布の温度設定を,初めて中から低に下げた」「最近,あんかを使わなくても大丈夫な日が多く
なった」など,足部の温かさが持続していることを裏づける記述もあった。
9.【熱くなった】
〈全身が熱くなった〉は,「全身の中心から熱くなった」「熱さが内側から手足にまで広がった」と表現され,〈触れた部分が熱くなった〉では,「背中の触れた部分が熱くなった」「足の趾先がカッカとしてきた」などの反応であった。〈汗が出た〉では,施術対象者の発言として,「背中や脇の下が汗ばんだ」から「汗が出てきたので冷房の温度を下げた」「汗がポタポタ落ちてきた」などがあり,施術者の観察においても「背部のケア中に衣服がしっとりしてきた」「額に汗をかいていた」などがあった。上記の反応は季節を問わずみられ,室温は適度に保たれた環境でケアが行われていたなかでの反応であった。
10.【痛みが和らいだ】
〈痛い,重い感じが軽くなった〉では,手足の重だるい感じや肩の張りなどの症状に対して,「重だるかった足が
軽くなった」「肩から腕が羽のように軽くなった」など,局所的な症状が改善している発言や,「肩の重さがとれて
身体全体が軽くなった」「身体が軽く感じる」などの身体全体が軽くなったといった反応があった。〈痛みを忘れた〉では,施術対象者からは「先週から坐骨神経痛の痛みがあり座ると痛かったが,ケア中はその痛みをあまり感じなかった。痛みを忘れてしまったという感じ」「ケア中は創部の痛みが気にならなかった」とあり,家族からは「普段から足が痛い,腰が痛いと言い続けているが,ケア中だけは痛い痛いと訴えることがなかった」など,タクティー
ルケア中は痛みが和らいでいる発言記述があった。また,〈痛みが緩和した〉では,「2~3日前から腰が痛かった
が,施術後は痛くなくなった」「荷物を持って肩が痛くなったが,その痛みがとれた感じがする」「痛みがとれて
足の趾間が開くようになった」などの施術対象者の発言や,「ケアのない日は,足が痛い,手が痛い,しびれるな
どの訴えが多くなる」との家族からの報告が記述されていた。
11.【腸の動きが変化した】
腸の蠕動運動に関しては,施術者の観察から「施術開始してすぐに腸蠕動音が聞かれた」「施術後1~2分でグル
音が聴取できた」などの〈グル音が聞こえた〉や,「ケアが始まってお腹がグルグル動きだした」と施術対象者が自
覚した〈お腹がグルグルしてきた〉があった。〈ガスが出た〉は,手部と足部の施術の際に排ガスが施術者によって
観察された。腸蠕動が亢進する反応は,施術直後および比較的早い段階でみられることが多く,背部,手部,足部ど
の施術部位においてもみられた。また,「ケアを受ける前にはお腹がグルグル鳴っていたのに,施術中に治まった」
の,〈お腹のグルグルが治まった〉といった反応もあった。
12.【便通がよくなった】
排便に関しては,「便秘が軽減して薬に頼らなくなった」「便通がよくなり,毎日出るようになった」など,〈便秘が改善した〉という反応があった。〈下痢をした〉では,「ケアを受けて,しばらくしたら下痢をした。するっと出てすっきりした」「ケアの翌朝,軟便がでて,4回もトイレに行った,最後は下痢だった」など,下痢に至る反応であったが腹痛を伴うものではなかった。
13.【唾液が増えた】
〈よだれが出た〉は,「背部の施術中に眠ってしまい,うつ伏せの状態であったのでよだれを流していた」「ケア途中に入眠し,ソファによだれがついている」など,施術中に入眠している対象者の唾液分泌の様子が観察された。
〈意識して唾液を飲み込んだ〉では,施術対象者から「唾液が増えてきて,意識して飲み込まないとよだれが出そう
だった」「つばを何度も飲み込まないといけない」など,唾液分泌が亢進している反応があった。〈むせて咳き込ん
だ〉は,施術者による観察において「施術中に眠り始め,途中で咳き込みはじめ眼を覚ました」「仰向けでケア中,
片方の手が終わったところでむせていた」など,高齢者のみに現れた反応であった。

Ⅳ.考  察
タクティールケアの実践記録の内容分析から生成された13の反応,【心地よかった】【リラックスした】【穏やかになった】【眠気を催した】【夜よく眠れた】【積極性が増した】【温かくなった】【温かさが持続した】【熱くなった】【痛みが和らいだ】【腸の動きが変化した】【便通がよくなった】【唾液が増えた】をもとに,臨床および介護現場での活用に向けての効果を考察する。
1.情緒の安定を促すタクティールケア
【心地よかった】【リラックスした】は,気分的にも身体的にも緊張が和らいだ状態となった。タクティールケアにおける施術者の手で背部や手部・足部を柔らかく包み込むようにゆっくり触れる皮膚への柔らかな刺激は,接触受容体を刺激し,さらに知覚神経を介して,オキシトシンが脳下垂体後葉から分泌される。このオキシトシンは血管内に放出され,体全体に効果を生み,鎮静作用を起こす。そのことにより,安心と信頼の感情が引き起こされる。それに伴って,よい気分になったり,不安感や恐怖感を緩和したりすることができるといわれている(Moberg,2008/2008)。
Henricson, Berglund, Määttä, Ekman, and Segesten(2008)の集中治療室入院患者を対象としたRCTにおいて,通常ケア群ではオキシトシン分泌が低下したものの,タクティールケア施術群はオキシトシン分泌が維持された,と報告している。
今回,認知症高齢者の変化として【穏やかになった】においては,「顔つきがやさしくなった」「怒鳴る回数が減った」などの表情や情緒面で穏やかになり,普段の生活行動にも落ち着きがみられるようになったという反応があっ
た。Suzuki, et al.(2010)の認知症高齢者の攻撃性の低下やHenricson and Ersson, et al.(2008)の集中治療室入院患者の循環状態や精神の安定による鎮静剤の使用量の減少等の報告からも,タクティールケアによって,心地よさや安心感を提供できることが情緒の安定に有効であることが示唆された。
2.良質な睡眠を促すタクティールケア
【眠気を催した】において,タクティールケア施術中に眠ってしまった例は圧倒的に多く睡眠導入効果が確認で
きた。そして,ほとんどの施術対象者が施術終了の声かけによって「すっきりした」と覚醒していた。また,「ケア
を受けた日の夜は寝つきがよかった」や「夜間の排尿に起きなかった」「夜中に目が覚めることが少なくなった」な
ど,【夜よく眠れた】では,寝つきがよくなったり,途中覚醒が減少したりしたという反応があり,タクティールケアによって良質の睡眠を提供できる可能性が示唆された。
日中の仮眠は疲労回復および疲労予防に効果的であり,脳の活性化,活動水準の向上および夜間の睡眠を深くする
効果もあるといわれ,高齢者では夜間の睡眠が良好に保たれることも報告されている。一般成人では,徐波睡眠に
移行しない15分程度が最適な仮眠時間であり,高齢者の場合は30分間の仮眠でも効果があるといわれている(林,
2008)。タクティールケア施術に要する時間が背部は10分,手部・足部は各20分であり,背部と手部・足部のどちらかを併用して30分施術する場合がある。タクティールケア中に入眠することで,15~30分の効果的な仮眠をとることができ,それが夜間の良眠につながったと考える。
しかし,「タクティールケア後に眠ってしまったせいで,夜間眠れなくなった」との反応があった。このケースはタクティールケア施術中に眠ってしまい,その後も1時間以上の仮眠をとっていた。日中に徐波睡眠を含む30分以上の仮眠をとると,目覚めた直後に眠気や疲労感が残っている睡眠慣性という状態になる。また,その夜の夜間睡眠中の徐波睡眠が減少し,夜の不眠の原因になるともいわれている(林,2008)。タクティールケア終了とともに覚醒を促すことが,仮眠後の活動を促進し,良質な睡眠を保障する意味で重要であると考える。仮眠に最適な時間帯は午後1時~4時ごろがよく,それ以降の時間は夜間の睡眠に悪影響を与えるといわれている。仮眠によって午後の活動性を高い水準に保ち,睡眠相の位相前進を防ぐ方法や夜間の睡眠の質を高めるためにも,施術時間を考慮したうえでのタクティールケアの導入が有用であると考える。
3.高齢者の活動性を高めるタクティールケア
【積極性が増した】では,「昔の話が次々出てくるようになった」や「自分の部屋に閉じこもっていることが多かったが,最近は自分からリビングに出てきて家族と話すようになった」「自分で動こうとする様子がみられた」など,高齢者の活動性が高まる変化がみられた。Socialstyrelsen(1998)における認知症高齢者を対象とした研究では,タクティールケアを5週間毎日実施し,週1回,朝の洗面や更衣から朝食までをビデオテープにとり,覚醒度や表情,コミュニケーション,身体機能を分析している。その結果,タクティールケアを受けた認知症高齢者は以前より覚醒しており,コミュニケーションが改善され,朝の洗面や朝食時には介護者に協力するようになったなどの変化がみられたと報告している。タクティールケアによってもたらされる情緒の安定や睡眠の改善が,高齢者の活動性を高めることにつながったのではないかと考える

4.温かさが持続するタクティールケア
【温かくなった】では〈触れたところから温かくなった〉が多く,タクティールケアが始まって5~6分経過したあたりから〈徐々に温かくなった〉と表現されていた。また,温かいを超えて【熱くなった】という表現もあったが,四季を通じてみられ,室温は適度に保たれた環境でケアが行われていたなかでの反応であった。タクティール
ケアの触れるようになでていく皮膚への刺激は,皮膚に加えられた摩擦によりヒスタミンが放出され,血管が拡
張して静脈還流が促進されるといわれており(Snyder andLindquist,1992/1999),血液循環が促進されることで温かさの実感につながったといえる。また,【温かさが持続した】では,持続時間が1~24時間と幅があった。川原・奥田(2009)は,看護におけるタッチ/マッサージに関する文献レビューにおいて,介入後の効果の測定は10分後までが多く,最長が30分後であったと報告しており,今回の最長持続時間は,それを大きく上まわるものであった。タクティールケアの効果持続の測定は文献例以上に延長して行う必要があると考えられた。
5.痛みの緩和としてのタクティールケア
手足の重だるい感じや肩の張りなどの症状に対して〈痛い,重い感じが軽くなった〉という反応から,「坐骨神経
痛の痛みをケア中は忘れてしまった」「ケア中は創部の痛みが気にならなかった」などの〈痛みを忘れた〉,「肩の痛みがとれた感じがする」「痛みがとれて足の趾間が開くようになった」などの〈痛みが緩和した〉まで,痛みが緩和した程度に幅はあるものの【痛みが和らいだ】反応がみられた。
このタクティールケアによって【痛みが和らいだ】に関しては,ゲートコンロール理論で説明されている痛みの
信号は末梢神経から脊髄後角を通って脊髄に入り脳へ伝わる。その際,2種類の太さの異なる線維によって伝えられ
るが,痛みを伝える線維は細く,皮膚の感覚を伝える線維は太い。太い線維を伝わる信号はいち早く脳に到達し,刺
激を感じると中脳の中心灰白質へ神経伝達し,そこから脊髄後角のT細胞へ下降して行き,細い線維が入力するゲー
トを閉じてしまうことで,痛みの感覚は脊髄へ入りにくくなり,痛みは抑えられる。皮膚を軽くこするように触れる
ことが,最も皮膚の感覚を伝える太い線維を刺激するといわれている(山口,2009)。今回の実践記録では,「坐骨神経痛の痛みをケア中は忘れてしまった」や「リウマチの指の痛みが和らいで開きにくかった指が動くようになっ」などの反応がみられた。まさしく,タクティールケアにおける柔らかく包み込むようにゆっくり触れる皮膚への刺激
が痛みの緩和に有効であったことが確認できた

6.排便コントロールとしてのタクティールケア
【腸の動きが変化した】では,施術直後および比較的早い段階で「お腹がグルグル動きだした」「グル音が聴取で
きた」など,腸蠕動が亢進する反応が多かった。また,【便通がよくなった】では,「便秘が軽減して薬に頼らなく
なった」「便通がよくなり,毎日出るようになった」など,便通がよくなったことを表現していた。なかには,「しばらくしたら下痢をした。するっと出てすっきりした」などの下痢に至る反応もみられたが,「腹痛を伴うものではなかった」との記述から,過剰な腸蠕動運動亢進による下痢ではなかったと推察できる。
これは,タクティールケアによる副交感刺激によって,腸蠕動運動が促進された反応であると考えられ,下痢に
至った例に関しては副交感神経の働きが優位になりすぎた結果,細かく痙攣するような蠕動運動が起こったことで,
大腸で十分水分が吸収されないまま急激に移動するため下痢を起こしてしまったと考える。ただ,緩下剤のような急
激な反応でなく緩やかな反応であったといえることから,タクティールケアは排便コントロールに有効であると考え
る。 また,1例ではあったが,「ケアを受ける前にお腹がグルグル鳴っていたのに,施術中に治まった」という反応があった。副交感刺激は過度な腸蠕動を抑制する働きもあることから,整腸効果もあることが示唆された。

Ⅴ.本研究の限界および今後の課題
本研究は,日本スウェーデン福祉研究所主催のタクティールケアⅠコース修了者5名によるタクティールケアの実践記録からの分析であった。タクティールケアは道具もいらず,手順も簡単ではあるが,それゆえに一つひとつの動作のおける速度や圧力のかけ方,触れ方がむずかしい。ゆっくりしようとして力が入ってしまうと相手に緊張を与えてしまう。自分が緊張していれば相手に緊張が伝ってしまい,本来の効果とは逆効果になってしまう。今回の研究では,施術に要する時間や皮膚に触れるようになでる方法は統一され,手技の確認は行われていたが,認定取得までの実習期間中であることから,施術者によるケアの速度や圧力に若干の差異があったことは否めない。また,施術対象者1人あたりの施術回数,施術場所や施術時間帯など多様な状況下で実践された記録の分析であった。
本研究において,実践記録の分析からタクティールケアの効果として,情緒の安定を促す,良質な睡眠を促す,高
齢者の活動性を高める,温かさが持続する,痛みを緩和する,排便コントロールを促す,が見出された。以上より,
タクティールケアは,臨床や介護現場において活用できる手法であると考える。今後,統一された条件のもと,より
客観的な反応で,タクティーケアの効果をはかる必要があると考える。

要   旨
タクティールケアは,スウェーデンで開発された施術者の手で背部や手部・足部を『柔らかく包み込むように
ゆっくり触れる』ケアである。本研究は,タクティールケアの効果を明らかにすることを目的として,実践記録
の施術対象者の状態や発言内容を“反応”として内容分析を行った。結果,タクティールケアの反応として,【心
地よかった】【リラックスした】【穏やかになった】【眠気を催した】【夜よく眠れた】【積極性が増した】【温かくなった】【温かさが持続した】【熱くなった】【痛みが和らいだ】【腸の動きが変化した】【便通が良くなった】【唾液が増えた】の13カテゴリーが生成された。効果としては,情緒の安定を促す,良質な睡眠を促す,高齢者の活
動性を高める,温かさが持続する,痛みを緩和する,排便コントロールを促す,が見出された。タクティールケ
アは,臨床や介護現場において活用できる手法であると考える。

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